第5回WBC、日本優勝おめでとう! 「ホントにこんな展開があるんか?」というくらいに魅せられて感動しました。 選手監督コーチスタッフの皆さん、ありがとう。
さてさて、前回の続き「行政書士の独立・開業について」とある質問者さんからの質問への回答です。
仕事の受注の仕方、営業、事業資金、今度の展望、猫のこと(?)など、より突っ込んだ質問にお答えします。
どのように仕事を受注していますか?
私の場合、市役所時代のつながりがメインです。特に営業は、していません。
私は、退職直前に人口約5千人の地域で、福祉を4年間 担当していました。そこでは、障害者支援センターや包括支援センターの職員さん、民生委員さんやケアマネさんとの距離が近く、仲良くさせてもらっていました。
退職年の3月の人事異動の内示が出た後になりますが「成年後見が必要そうな人など、いろいろな相談に乗りますので。」と、退職のあいさつまわりの時などにお話はしました。(営業活動じゃないですよ。あくまで、あいさつです、あいさつ。)
在職中の仕事は、自分なりに、一生懸命に、丁寧に、やらせてもらっていましたので、その姿勢を評価してくれたのか、退職直後の4月早々に数件の相談をいただくことができました。
実は、退職後の4月1日に行政書士会に登録申請を出しましたが、審査に1か月はかかりますので、5月になって決定通知が届いてからでないと、正式に行政書士が名乗れません。
そう、4月時点では、まだ「無職」なんです。
それにも関わらず「それでもいいから相談を受けて欲しい。」と言われた時は、自分のことを認めていただき、頼りにされたような感じがして、嬉しさで涙が出そうでした。
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でも別の視点から言うと「一刻でも早く後見人をつけたいような、困っている人がたくさんいる。」ということの裏返しなのかもしれません。
私は「小さく始める。」「自分のやれる範囲でしかやらない。」つもりで独立しましたので、正直なところ営業には全く力を入れていません。営業用ホームページの作成や投げ込みチラシの作成、宣伝広告などは、一切していません。
また余談になってしまいますが、開業するとどこからともなく「ホームページ作りませんか?」という営業DMや電話が来る時があります。ですが「広告費がありませんので、作りません。」とキッパリと断っています。相手方に「脈ありかも。」と思わせてしまうとダラダラと話が長引いてしまい、お互いの時間がもったいないですからね。
もしも「市役所時代のつながりがない場合は、どうするか?」についても、少し考えてみました。
とにかく、まず知ってもらう努力を最大限するでしょうね。知ってもらわないことには、存在していないことも同義ですから。
ネット上での情報発信(SNS、ホームページ、ブログなど)をする、チラシを作ってエリア指定のポスティングをする、あらゆる会合の機会を捉えて、とにかく出席して顔を売る、などなど、考え得る全ての手段を使います。
私の場合は、幸いにも「むーさんは福祉のことを知っていて、成年後見のことが相談できる。」ということを、エリア内の支援関係者にちょっとだけ知ってもらっている、というアドバンテージがある状態でスタートできました。
失敗の確率を減らすための準備の一つとして、営業に力を入れなくても、相談が寄せられる環境を作っておいた、という努力はしました。
事業資金は、どのくらい準備しましたか?
「事業の立ち上げって、どのくらいお金がかかるものなの?」という点は、私もものすごく心配していました。なにせ、初めての挑戦ですからね。
ですので、事業用の資金として100万円を用意しておき、それを使う予定でしたが、実際にはそんなに必要ではありませんでした。補助金、助成金、融資なども一切使っていません。
「具体的に、何にいくら使ったか?」については、そもそも行政書士の仕事は、パソコンとプリンタがあり、インターネットにつながってさえいれば、大体のことはできてしまいます。事務用品も100均などで揃ってしまいます。自宅 兼 事務所なので水道光熱費などが追加で必要になることはありませんし、むしろ案分して経費にできます。
初期費用の内訳をざっくりとお話しすると、行政書士会の入会金などで約30万円、仕事に使うパソコン周りで約15万円、通信環境面の整備で約15万円、その他の事務用品などで約5万円、合計で約65万円でした。
開業1年目は、どうしても準備経費が多めにかかってしまいますが、2年目以降は諸会費や事務用消耗品くらいで済みますので、維持経費として年間10~20万円で収まります。最初に用意した事業用の資金だけで2~3年は戦える、ということです。
お金をかけないでやろうと思えば、工夫次第でいくらでもできると思います。やはり「小さく始める。」ことが大事だと思います。固定費になるものはイタズラに増やさないように気を付けて「これはどうしても使うな。」と思ったモノだけ、必要最小限、買えば良いのです。
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あと、士業の場合は、自分の知識と経験が商品になるので、品物の仕入れなどの経費がかからないのはとてつもなく大きなメリットですね。
専門性を深めたい分野や、他の事業は考えていますか?
基本は、成年後見人に特化する予定です。
あちこちと手を広げてしまうと、逆に強みがなくなり、自分の武器というかアピールポイント(売り)がなくなってしまう感じがするからです。
ですが、成年後見の仕事をしていると、どうしてもご本人あるいはご親族が亡くなられてしまった時の相続の問題が出てきますので、否応なく相続関連の知識は勉強しないといけないな、と思っています。
実際に、私が後見人(類型としては補助)をしている方のお父様がお亡くなりになってしまったので、相続人(ご本人のご兄弟様)との話し合いを踏まえ、家裁にも連絡・相談しながら対応した、という事案が、つい最近ありました。漠然と「高齢化社会だし、相続の相談は、今後も間違いなく増えていくな。」という実感はあります。
ですが現時点では、今のお仕事に専念する予定で、理想としては「1~2年以内に、月30万円くらいの安定した収入が入るようにして、プラスアルファのお仕事が時々ある。」という状態を目指しています。
幸いなことに、最近では「成年後見制度の勉強会をするので、講師役をしてくれないか?」という依頼をいただけるようになりました。自分の言葉で、実体験に基づいて、なるべくわかりやすいように、お話しています。「わかりやすくて、タメになったよ。」なんていう参加者からの感想をいただいたりすると、メッチャ嬉しいです。
「別の事業をやってみたい。」ということが思い浮かんだ時、実現するための自分の能力(向き・不向き、好き・嫌い)と環境(支えてくれる支援者など)と準備(投資できるお金など)が整う見込みがあれば、新しい取り組みを始めるということもありえるかも知れません。
しかし、今はそこまでの余力はないので、自分の限りあるリソースを今の仕事に集中しています。
※以下は完全に余談です。自分と家族の現在と将来の生活費を見込んで、十分な水準(両学長の言う小金持ち)を達成した後の話になりますが、「保護猫を飼いたい。ゆくゆくは自分のできる範囲で保護猫カフェなんかもいいなぁ。」なんて妄想したりしています。ただ、自分のいる現在地を見失ってはいけません。楽しみな未来のお話です。
まとめ
今は、元公務員という強みを活かしながら、行政書士として成年後見人に特化・専念してお仕事をしています。
とにかく「小さく始める。」「余計なお金は使わない。」ということを念頭に置いています。「お金は稼ぐよりも、使い方の方が難しい。」とは、よく言ったもので、そのとおりだと思います。
今後の可能性としては、相続業務などに仕事の広がりが期待できるかな、と考えています。
売り手良し・買い手良し・世間良しの三方良しを目指して。
最後までお読みいただきまして、本当にありがとうございました~。
コメント
はじめまして。
令和五年度の試験に合格し、現職の都合で未開業の状態にある者です。
もともと、墓石産業に携わっており、終活や相続、お墓関係の方面での開業を考えており、現在も関連する民間資格の取得を目指しております。
終活を考える上で、やはり成年後見人の業務も視野に入れておりますが、実際にどのような業務をなさっているのか、大変、興味があり、お伺いさせていただきたいことが、山盛りです。
お墓関係のことでしたら、多少の知識がありますので、お伝えすることは出来るかと思います。
ご迷惑かと存じますが、宜しかったら、ご教示願えると幸いです。
渡辺龍治さん、はじめまして。コメントありがとうございますー。
すでに行政書士の試験に合格済みとのこと、すごいですね。正攻法で試験に合格されている方は尊敬します。(私は裏技みたいな形で資格を得たもんで…。)
現時点で後見人(保佐・補助含む)として18人の方を支援しており、様々なケースがありますが、なかでも特徴的な方は、本ブログの中で実例をお話しています。
制度のことについても、なるべくわかりやすく書いたつもりですが、ご覧いただきご意見くだされば幸いです。
後見についてのご質問があれば、私の知っていることはお話したいと思います。
また、渡辺さんは仕事柄、お墓について知識があるとのことですので、いろいろと意見交換させてもらえれば。
お互いに参考になるでしょうし、そのやりとりをのぞいてくれた誰かの役に立つかもしれませんw
気が向いた時にご質問いただければ、コメントを確認次第、早めにお返事したいと思います😊