Q 家族の反対は、ありませんでしたか?
A これが拍子抜けするくらい、ありませんでした。
単に「仕事辞めたい」と家族に伝えるだけでは、不安にさせるだけでしょう。
私は、退職後の独立計画書を作って、家族向けにプレゼンしました。
「ある程度の勝算はある」と説明できたので、特に反対されなかったのかな、と思います。
プレゼンした内容に少し触れると…
・ 今、福祉の仕事を担当していて、成年後見が増えている実感がある。
・ 市役所を辞めて、公務員歴17年で取得できる行政書士の資格で独立したい。
・ すでに福祉関係者(民生委員、ケアマネ、施設職員など)とつながりがある。
・ 今やっていることの延長線上に、自分のやってみたいことがあるのでやってみたい。
・ もし、A案が失敗したとしても、B案も考えている。
などのことを、ワンペーパーにまとめました。
家族に話をする前は「さすがに反対されるだろうな」と思っていました。
しかし、フタを開けてみると「やってみれば」「やりたいようにやれ」って。
誰も反対してくれないので、逆に不安になっちゃうくらいでしたね。
家族が反対しなかった背景には、以前の私が、他部署での繁忙期の長時間残業でメンタルやられ気味になっていた姿を見ていたので、公務員を続けるより独立した方が心身の健康のためにもいいんじゃないか、って考えもあったのかもしれません。
私のただの勘違いかもしれませんが、その配慮には感謝しています。
本命のA案がダメだった時に備えて、念のために「B案を考えておくこと」も大事です。
私の場合はB案として「もし2~3年やっても事業が軌道に乗らなかった場合は、市役所の期間雇用でも、福祉・介護業界でも何でもやってやる」と考えていました。
福祉・介護業界なら簡単にやれるだろう、とかそういった意味はありません。
それぞれの専門知識や経験を基に、日々、直接、利用者さんやご家族さんと接しているのを知っているので、現場の方々には頭の下がる思いです。感謝です。
A案=行政書士として独立して、成年後見の仕事を成功させる、絶対に! という気概で取り組んでいましたので、B案については漠然とイメージだけしておいて、細かい部分まで煮詰めて考えることまではしませんでした。
というか、私には「あれもこれも」と二兎を追えるような器用さもキャパ(能力)もありませんので、「しなかった、というよりも、できませんでした」というのが実状です。
失敗を恐れ過ぎて行動しない・できないのもいけませんし、失敗をまったく考えずに取り組むのも危険だと思います。
どちらかに偏り過ぎないバランスが大事です。一つのことに集中して取り組みつつも、どこか冷静に自分を俯瞰して見る時間を持つことも大切なのかな、と思います。
Q 士業を目指したきっかけや理由は、何ですか?
A これも正直に言います。「あった方が良いと思ったから」と「取れたから」です。
① あった方が良いと思ったから
初めに考えていたことは「成年後見を仕事にしよう」ということでした。
成年後見人になるのには、特別な資格は必要ありません。
でも「ある程度の社会的信用は必要だろう」と考えました。
A 「元公務員の無職の むー です」
B 「○○(聞いたこともない会社名)の むー です」
C 「行政書士の むー です」 という3人がいたとします。
成年後見を依頼する立場の人から見たら、ABCの誰が信用できそうか? という問題です。
一般的にはCが一番信用できそうかな、と思ったので資格を取りました。
「成年後見(やりたいこと) → 行政書士(社会的信用)」というベクトルの向きなんです。
「行政書士 → 成年後見」ではないんですね、私の場合。
② 取れたから
高卒で公務員歴17年以上あれば、行政書士試験を受けなくても資格を取得できることを、どこかしらで聞いて知っていたからです。
公務員を辞めようかなと思い始めた2020(令和2)年の時点で、私はその条件を満たしていたので「取れるじゃん、じゃ取っとこか」くらいの感覚でした。
私は、正攻法で資格試験に臨んでいる方々を尊敬しています。
でも、自分の時間や費用というリソースを使わずにもらえる国家資格があるのなら、上手く使わせてもらおうと考えた、というのがウソ偽りない本音です。
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