今回は、私が市役所職員を辞めた時の退職金について、お話したいと思います。
「今後の公務員の退職金は、どうなっていくのか?」
「なぜ私が、公務員を退職するという決断ができたのか?」
多額の債務や多くの問題を抱える今の日本を鑑みて、私の想いや考えを述べてみたいと思います。
誰かの何かの新しい気付きや行動のヒントになれば、幸いです。
私の退職金は○○円でした
結論から書きます。
某地方都市の市役所を勤続18年、当時42才で辞めた私の退職金は、約550万円でした。
「多いな~」と思いますか?「思ったより少なっ」と思いましたか?
あくまで私の場合の計算になりますが、退職時給料月額(約30万円)に、在職期間に基づく支給率(約15倍)を掛け算して、退職手当調整額(約60万円)が加算され、その合計額から住民税(一括徴収分)約4万円が控除され、差引き支給額が算出されていました。
支給率等は市町村によって異なりますので、ざっくりですが、勤務年数が約20年の場合、退職金は500~600万円くらいの水準になる、と思われます。
ちなみに支給日は、退職から1週間後でした。
意外と早く支給してもらえて、助かりました。
退職金の今後の推移
公務員は、法律によって身分が保障されているため、雇用保険は適用除外です。
そのため、退職金は民間よりも少し高めに設定されています。
参考: 厚生労働省 国家公務員に対する雇用保険の適用について
※ 資料は国家公務員のものですが、原則、地方公務員もこれに準じています。
令和3年統計によると、60歳定年等退職者(市)の退職金は、約2,116万円でした。
「あと20年近く勤め上げれば、退職金は約2,000万円もらえるのか」
退職するかどうかを検討し始めたころ、そんな考えも頭の中にありました。
でも「あと20年も続けるのか?」という思いや「20年後も今と同じ退職金が保証されているのか?」という疑問が浮かんできました。
ここで質問です。
平成18年(令和3年から15年前)の60歳定年等退職者(市)の退職金は、いくらだったでしょうか?
→ 答え 約2,568万円でした。
なんと、15年間で452万円も減っています!!!
そんなに減っているなんて…。自分で調べておきながら、かなり驚きました。
国の債務、今、置かれている環境
現在の日本政府の借金(国債の発行残高)は、約1,000兆円、地方自治体の借金(地方債の発行残高)は約200兆円です。
今から30年以上も前の自分のおぼろげな記憶ではありますが、たしか小学校の社会の授業で「地方自治体の予算は【3割自治】といって、自分達の税金等で賄える支出は3割程度で、残りの7割は借金です」と、聞いた覚えがあります。
その時は、ただ純粋に「借金が多いってダメなんじゃないの?」と思ったものですが、それからも順調に日本は借金を積み重ね、現在に至るわけです。
今から30年後の日本は、どんな社会になっているのでしょうか?
でも、そんなに先の未来の正確な予測なんて、誰にもできません。
素人がいくら考えても時間のムダです。そういう難しいことは、専門家の皆さまに任せましょ。
心配ばっかりしていても、問題が解決するわけじゃありませんし。
どこもかしこも財政難ですが、それも条件の一つ。個人でもやれることは、あります。
今、与えられている手札の中で勝負するしかないのです。
今後は、定年の65才までの引き上げや、格差是正の名目、さまざまな法改正等により「今後の退職金は、減ることはあっても、増えることは決してないだろう」ということは、素人でも予想できます。
いろいろなことを自分なりに考えて検討した結果、最終的に「今、退職金を550万円も、いただけるのであれば十分です。ありがとうございました」という結論に至りました。
あくまで私個人の考えですし、これが絶対に正しいとも思っていませんが。
【生活防衛資金】の確保が大事
私は、2020(令和2)年6月末に「とある考え方」に触れる機会を得て、それをきっかけに「これからは、自分の自由のために、独立・開業して自分で稼ごう!」と決意しました。
(とある考え方については、また機会をあらためて。)
独立・開業するにあたって、まず【生活防衛資金】の確保が何よりも大事です。
生活防衛資金とは、「2~3年くらい無収入でも、生活に困らないための資金」のことです。
公務員を退職するということは、無収入の期間が生じることを意味しますので、それなりの計画性と勝ち目がないと、ただの無謀な挑戦に終わってしまいます。
どれくらい無謀かというと、ドラクエで言えば、レベル1でエスタークに挑むようなものです。(ドラクエ知らない人には、わかりにくくてゴメンナサイ)
だから、まずは自分のレベルを上げて、装備を整えましょう。
強敵に挑戦する前には、必ず自分のHP=【生活防衛資金】を高めておきましょう、ということです。
生活防衛資金の考え方は、自分の1年間の支出を把握することから始まります。
私の場合、1か月の生活費は約20万円、1年間では240万円でした。
人それぞれ、生活環境は異なります。
例えば、家計を支える家族やパートナーがいる・いない、子どもがいる・いない、ローンがある・ない、数年以内に大きな出費の予定がある・ない等、それぞれ条件は違いますので、生活防衛資金がいくら必要になるのか変わってきます。
家計への負担が大きい【6大固定費(通信費・光熱費・保険・家・車・税金)】を削減することが大切で、削減できるものは、とにかく削減しました。
(この辺の話も「とある考え方」に関係するのであらためて。)
生活防衛資金は、退職金を頼らずに、自分で貯めた預貯金等で賄えた方が望ましいです。
自分の生活費を把握したうえで、生活防衛資金を準備できたという安心感は、かなり大きいものになります。
「自分が何をしているのか」を正しく知ることこそが、本当の安心だと思います。
失敗は、行動の証
「お仕事の悩みや心配ごとがある方に伝わればいいなぁ」と思うことがあります。
それは「知らなかったり調べたりしなければ、ずっとわからないままだし、どうしようと怖くなってしまう」ということです。
私もそうでした。 知らないから怖いし、怖いから動けない。
つまり、逆に言うと、知ることで、怖さを和らげることができます。
怖さが和らげば、動くことができます。
やっぱり知るって大事なので、一緒に調べて学んで行動してみませんか。
何も行動しない時間が、もったいないです。
失敗が怖い、という人もいるかもしれません。でも、行動には失敗がつきものです。
【失敗は、行動していることの証拠】です。
逆に言うと、失敗しないのは、行動していない証拠です。
でも「なんでもかんでも突っ込め~」とは言っていません 笑。
そんなことをしたら、致命傷を負うのが目に見えています。
「まずは知る」「そして自分の頭で考えてみる」「成功確率を上げる方法を探してみる」「失敗してしまう可能性も考慮しておく」「失敗した時、どのくらいのダメージを受けるか、を想定しておく」「ダメージを受けたとしても致命傷にならないように、生活防衛資金を準備しておく」「もしA案が失敗した時は、別の道B案に進む、という選択肢を用意しておく」「過去に同じような失敗をしたことがないか」「失敗した時に学んで、これからの行動に活かせることはないか」
失敗を最速で繰り返すことが、結果的に精度の高い仕事につながります。
だから私は、失敗は恥じゃないと思って、自分の頭で考えながら、とにかく行動することを大切にしています。
まとめ
市役所を40代前半(勤続約20年)で辞めた時の退職金は、約550万円でした。
60才定年まで勤めた場合の平均値は、約2,116万円です。
公務員の退職金は、この15年間で約450万円も減少しています。
もし、新たな挑戦をしたい場合は、まずは生活防衛資金の確保を第一に考えましょう。
いろいろなことを自分の頭で考えて、他の人の意見も聞きながら、とにかく行動していくことが大事です。失敗こそ経験知です。
当ブログでは、わかりやすく問題解決につながるコンテンツを目指しておりますので、随時、加筆・修正しております。「ここを詳しく」等のご意見をコメント欄にお寄せくださると嬉しいです。
今回も最後までお読みいただきまして、本当にありがとうございました~。
コメント